てんかんを知る

てんかんの患者数は全国で100人に一人の確率で発症し全国に100万人いると言われています。症状や頻度は人によって様々で、投薬治療で治る場合もあれば、手術寛解する場合もあります。
自動車の運転事故などで話題になる事が多いですが、正しい知識と治療方法を把握して、てんかんのQOLの向上につながる可能性を私の経験と経緯を紹介していこうと思います。

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てんかんを発症

てんかんのきっかけとなったのは3歳の時に熱性けいれんを起こしたのが始まりでした。その際に、脳の記憶を司る右側頭葉の扁桃体にある海馬が萎縮してしまったのが発症場所だと診断されました。それから10年程度は薬を飲みながら通院しながらも、何も発作は起きませんでした。
中学生になったある日、発作は突然起こりました。私の症状は単純部分発作から複雑部分発作へと繋がる症状でした。嫌な恐怖感が身をよぎる前兆があり、左側から発作は始まります。発作中に何が起こって居るのかは記憶にないため、周りがザワついているのが不思議でした。それをきっかけに同級生や教師から嫌な思いを受ける様になり、自分でもコントロールができないもどかしさや情けない感情が付きまとう様になります。自分が変なんだと思ってしまい、しばらくは通院していた医者の先生や親にもなかなか話す事ができませんでした。

てんかんと葛藤

高校生2年生の時、学校で全身発作を起こしてしまい救急車のお世話になり、気がついたら病院のベッドで寝ていました。
そんな事が何回かあって、就職して半年過ぎた頃に今度は仕事の帰りに最寄り駅のホームで全身発作を起こしてしまい、救急車を呼んでもらったみたいです。その時は、20歳を超えていたので、周りに迷惑をかける事が悔しくかったです。それからは自分の症状と向き合って治癒していく事を心に誓いました。

入院と治療

それから静岡にある専門病院独立法人国立病院機構静岡てんかん神経医療センターを紹介してもらう事になりした。それを機に、投薬調整から手術を視野に入れて脳外科に移行する事になりました。
まずは手術ができる場所なのか調べるために、7ヶ月程度の入院生活で様々な検査を受ける事になりました。
結果、右側頭葉を起因とする複雑部分発作で、左側から始まる発作でなおかつ右利きだった事もあり、利き手の反対側の脳が主に使われていたため、右側の開頭手術を受けられる部位であり、手術の前例も多く後遺症の可能性も低い事が分かりました。

これからの向き合い方

手術も無事に終わり目立った後遺症もなく、それから16年が経ちました。
現在30代後半になって、未だ薬を飲みながら生活しています。でも発作は起こしていませんし、2年以上の経過を経て医師の診断書を運転免許センターへ提出し車の免許取得もできました。
薬も減薬に向けて調整中です。これまでの経験がなければ、今の様な生活はできませんでした。今は発作を恐れながら生活していた時期を取り戻す思いです。