漫画は情報の教科書

日本の漫画やアニメは世界規模で見ても人気があり、人に与える影響力や経済に影響を与えているのは確実です。経済の動きや流行を学べるところは多いと思います。デザインの仕事をしている中で影響を受けた漫画がありました。
そんな視点からおすすめの漫画をご紹介します。

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目次
1.DRAGON BALL 鳥山 明
2.鬼滅の刃 吾峠 呼世晴
3.映像研には手を出すな! 大童 澄瞳

1.DRAGON BALL

DRAGON BALL 1巻

広告デザインのバイブル
原作者は鳥山明。Drスランプアラレちゃんを始め次々とヒット作を輩出してきました。中でもDRAGON BALLは単行本42巻の売り上げが1億2,000万部を超える大ヒットとなり、海外では実写版で映画化されるなど国内外でも大人気の作品です。本篇の連載が終了して25年以上経った今も鳥山明の監修により、DRAGON BALL超としてシリーズが続いています。

1980年代に漫画が掲載された当時は擬音やタイトルに少なかった英語表記の文字を早期に取り入れた事や、絵の構図読みやすいコマ割りでシンプルなストーリーで伝わりやすく、色使いが上手くて最も影響を受けました。またドラゴンクエストのゲームキャラクターのデザインとしても活躍しており、世界観に合わせたキャラクターも分かり易くデフォルメされた仕上がりには伝えたいポイントを表現する事が如何に重要かを感じました。この考え方は、ピクトグラムなどを制作する時と共通するところがあります。視認性と誰が見ても認識してもらう事が重要なポイントですから。
徹夜などの多い業界でもあり、さまざまな状況を乗り越える力は「精神と時の部屋」から学びました。

2.鬼滅の刃

鬼滅の刃 1巻

メディア戦略のバイブル
原作者は吾峠 呼世晴。連載当初の漫画はそれほど注目がされていませんでしたが、アニメをキッカケに爆発的なブームに発展しました。

2020年の新型コロナウイルスの最中、海外からの映画配給が鈍化している背景で、日本国内の映画館を起点に興行収入歴代1位の売り上げを更新し続けており、コミックスの売り上げも伸び、経済に貢献している作品とも言えるでしょう。ローソンやくら寿司など様々な企業とコラボもしており、盛り上がりを見せています。劇場版と最終巻発刊の際には新聞各紙に15段広告が掲載されるなど、まさにクロスメディアが成功に導いたのではないかと考えています。
その仕掛け方と戦略効果が広告に結びつけられるのではと感じました。
今後のメディア展開も注目している作品です。

3.映像研には手を出すな!

映像研には手を出すな! 1巻

制作に対するバイブル
原作者は大童澄瞳。アメリカのニューヨーク・タイムズによって2020年度によるアニメーションの制作過程をコメディ的に描写していると「映像研には手を出すな!」が「ベストTV部門」「ベスト海外TV番組部門」に選ばれました。

アニメーションの制作現場は低賃金で重労働な環境と言われています。広告業界も残業や休日出勤が当り前となっており、大手広告代理店「電通」では労働環境が問題にもなりました。制作は苦しんでするものではなく、楽しんでするものと思わせる作品です。2021年はクリエーターの制作に対する意識が変化する作品になる影響を与えるかもしれません。

まとめ

広告は業態によってイメージが変わります。
漫画も読者の年齢層やジャンルによって紙面中の動きのあるコマ割りや書体に違いがあり、視点の角度を変えて読むと様々な発見があります。
デザイナーの仕事に関しては別記事「グラフィックデザイナー」でご紹介しています。