人が交流するプラットフォーム!

2020年に閉鎖したハウツーサイトnanapi」をご存知でしょうか?ハウツーサイトとは「食材の切り方」「トイレ掃除」など生活の基本から、「ネクタイを洗う方法」など知っていると便利な日常の生活知識、「不動産の遺産分配」など専門家の知識や情報などが掲載されているサイトです。2020年は日経トレンディによるヒット商品30に「note」が選出されるなどコミュニティサイトが話題にもなった背景があるにもかかわらず、需要があった「nanapi」が閉鎖になったのかを調べてみました。

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nanapi

nanapi Twitter

株式会社nanapiが「ノウハウを知りたい人と提供したい人のマッチング」がコンセプトで企画がスタートします。
収益源は有料会員や情報の販売、広告掲載料などによって、閲覧料からサイト運営元が手数料を差し引いた金額が情報提供者への収益となるシステムです。
2009年頃アメリカではハウツーサイトサービスが増えていた時期に日本ではまだあまり知られていないサービスでした。

企画立案者の古川健介さんはリクルートに入社経験があり、元々WEBサービスのノウハウもあってチームはIT開発のスキルをもった集団でした。「人が交流するプラットフォームをつくりたい」という思いで、2009年にサービスを開始。3年目で月間来訪者数1,700万人と成功しました。
2014年にKDDIが株式会社nanapiを買収し、Supershipを新設。同社のnanapi編集部が事業を継続します。

記事の数が多い事が強みだったnanapiですが、その後データマーケティング事業に注力するため2020年8月に11年間のサービス終了しました。現在、古川健介さんはアル株式会社でマンガのサービスをコミュニティプラットフォームとして展開しています。

考察まとめ

近年では、情報記事の著作権や医療・美容関連記事のエビデンスについて、医療・美容、メンタルヘルス、妊娠・出産、育児・教育などの記事はエビデンス著作権が曖昧なものに対してWEB検索で規制が強くなっています。
nanapiでも関連記事を削除したところ、その数はコンテンツ全体の約12%に及んでおり、キュレーションメディアではなく、自社編集部がきちんと取材して出稿する記事も多数ありましたが、記事数の削減はサイトパワーを大幅に減衰させ、検索順位も下降したそうです。その結果、PVは瞬く間もなくダウンしました。そのため広告収益などの低迷やSNSの多様化やクックパッドなど他サービスサイトの登場も後押しがあり客層離れが要因だったのではないでしょうか。